「アクセスは増えたのに、問い合わせにつながらない」
BtoBサイトの担当者から最もよく聞く悩みです。
この記事では、CVR改善の考え方を整理したうえで、実践できる15の施策を優先順位つきで解説します。
CVRは「Conversion Rate(コンバージョン率)」の略で、訪問者のうち目標行動に至った割合です。
BtoBサイトでの目標行動は、問い合わせ、資料請求、無料トライアル申込、セミナー参加などが該当します。
BtoBのCVRを考えるうえで、押さえておくべき違いが3つあります。
そのため、BtoBサイトのCVRはBtoCより低くなる傾向があります。
「BtoBの平均CVRは◯%」という数字を目にすることがありますが、商材、単価、検討期間によって大きく変わります。
他社の数字を目標にするより、自社の過去の数字と比較するほうが実用的です。
まずは現状を把握してください。比較対象は、先月の自社です。
ここが最も重要な点です。
問い合わせのハードルを下げれば、CVRは上がります。
しかし、商談にならない問い合わせが増えるだけなら、営業の工数を圧迫するだけです。
追うべきは、問い合わせ数ではなく商談化した件数です。
この視点を持たないと、数字は良くなっているのに売上が変わらない、という状態になります。

まずは、手間が小さく効果が出やすいものから。
すでに検討が進んでいる訪問者は、すぐ行動したいと考えています。
スクロールしないと行動ボタンが見えない状態では、探す手間が発生します。
ページを開いた時点で、次に何ができるかが見える状態にしてください。
「お問い合わせ」では、押した後に何が起きるか分かりません。
行動と、得られるものを書いてください。
所要時間や費用が明記されていると、心理的な負担が下がります。
最も効果が出やすい施策です。
営業として欲しい情報と、訪問者が入力してもいいと思う情報は違います。
会社名、氏名、メールアドレス、問い合わせ内容。
まずはこの程度まで削って、離脱がどう変わるかを見てください。
残りの情報は、初回の商談で聞けば済みます。
「半角で入力してください」「ハイフンを入れずに入力してください」。
これらはシステム側で変換できます。
訪問者に手間を押し付けないでください。
エラーは入力直後にその場で示し、どう直せばいいかまで書いてください。
入力途中にヘッダーメニューをクリックすると、内容が消えます。
フォームのページでは、他ページへのリンクを最小限にしてください。
ロゴをクリックしてもトップに戻らない設定にする、という方法もあります。

サービスページ、事例ページ、記事ページ。
訪れる人の検討段階はそれぞれ違います。
すべてのページに同じCTAを置くと、文脈と合わなくなります。
「資料をダウンロードする」を押したのに、遷移先の見出しが「お問い合わせ」。
この不一致で、訪問者は「間違えたか」と感じて離脱します。
ボタンの文言と、遷移先ページの見出しを一致させてください。
グローバルナビゲーションの項目は、社内の組織図をなぞっただけになっていることがあります。
GA4でどのメニューがクリックされているかを確認し、実際の使われ方に合わせて並べ替えてください。
BtoBでは、いきなり問い合わせに至るケースは稀です。
情報収集の段階にいる人に「お問い合わせ」しか選択肢がないと、そのまま離脱します。
ハードルの低い接点を用意してください。
ここで接点を持てれば、検討が進んだタイミングで思い出してもらえます。
BtoBで最も強いコンテンツです。
読者が知りたいのは「自社と似た状況の会社が、どう解決したか」。
業種、規模、課題、実施内容、結果。
この流れで書かれていると、自社に置き換えて考えられます。
担当者が社内を説得する材料にもなります。
掲載には顧客の許諾が必要です。提案の段階で「事例として紹介させていただけるか」を確認しておくと、後の交渉がスムーズです。
あわせて読みたい:LP改善チェックリスト|点検すべき6領域と進め方
15個すべてをやる必要はありません
どこで人が減っているかが分かれば、着手すべき場所は決まります。
LUPINAは課題の特定からご一緒します。
ご相談は無料です。しつこい営業は行いません。
記事を読み終えた直後は、関心が最も高まっているタイミングです。
別ページへ遷移させると、そこで離脱が発生します。
記事の末尾に直接フォームを置くか、少なくとも1クリックで到達できるようにしてください。
サイトを作った側には、使いにくさが見えません。
社外の人に操作してもらい、どこで迷ったかを聞いてください。
既存顧客に「検討時に何を知りたかったか」を聞くのも有効です。
サイトに足りない情報が見つかります。
読み込みが遅いページは、内容を見てもらう前に離脱されます。
PageSpeed Insightsで現状を確認し、画像の最適化と不要なスクリプトの削除から着手してください。
使っていない古い解析タグが残っているケースは少なくありません。
あわせて読みたい:Core Web Vitalsとは|LCP・INP・CLSの意味と改善方法
BtoBサイトでよくある課題です。
金額が一切書かれていないと、検討の初期段階で候補から外れます。
正確な金額を出せない場合でも、次のような情報は示せます。
「お問い合わせください」だけでは、問い合わせるかどうかの判断ができません。
サイトの外の話ですが、成果への影響は大きい領域です。
問い合わせから返信までの時間が長いと、その間に他社と話が進みます。
自動返信メールの内容、初回連絡までの目標時間、担当の割り振り。
ここを整えることも、広い意味でのCVR改善です。

15個すべてに着手することはできません。
GA4で、次の段階ごとの人数を確認してください。
3から4への落ち込みが大きければ、フォームの問題です。
2から3への落ち込みが大きければ、導線かCTAの問題です。
この確認をしないまま施策を選ぶと、効果の薄い場所に労力を使うことになります。
課題が特定できたら、施策を2軸で整理します。
まずは小さな成功をつくることが、社内で継続する条件になります。
複数を同時に変えると、何が効いたか分かりません。
アクセス数が十分あればA/Bテストで比較できますが、そうでなければ順番に変えて推移を見てください。

訪問が20件で問い合わせが1件。
これを「5%」と評価するのは危険です。
たまたま1件だっただけかもしれません。
母数が小さい場合は、実数の推移で見てください。
繰り返しになりますが、ここが最も重要です。
問い合わせが2倍になっても、商談化率が半分になっていれば成果は変わりません。
CRMや営業の記録と突き合わせて、どの経路の問い合わせが商談になっているかを確認してください。
BtoBは検討期間が長いため、施策の効果が数字に表れるまで時間がかかります。
数日の変化で結論を出さず、月単位で傾向を見てください。

CVR改善で最初にやるべきは、施策を選ぶことではありません。
どの段階で人が減っているかを特定することです。
それが分かれば、15個のうち着手すべきものは2〜3個に絞られます。
そして、問い合わせ数だけを追わないでください。
商談につながる問い合わせが増えているかどうかが、本当の成果です。
まずはGA4で、フォームを開いた人と送信を完了した人の数を比べてみてください。
その差が、最初に埋めるべき穴です。
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