各媒体の管理画面を開いて、数字を1つずつ確認する。
月次のレポートを作るたびに、この作業を繰り返していませんか。
Looker Studioを使うと、複数のデータを1つの画面にまとめ、自動で更新される状態を作れます。
この記事では、基本的な考え方から作成手順、運用を続けるための設計までを整理します。

Googleが提供する、データを可視化するためのツールです。
以前は「Googleデータポータル」という名称でした。
複数のデータソースを接続し、グラフや表として表示できます。
基本的な機能は無料で利用できます。
最も効果が出るのは、毎月同じ数字を確認する場面です。
手作業でレポートを作っていた時間が、そのまま削減されます。
一方で、次の場合は別の手段のほうが適しています。
最後の項目は見落とされやすい点です。
1回しか見ない分析なら、ダッシュボードを作るより直接データを見るほうが早くなります。

ここを飛ばして作り始めると、使われないダッシュボードになります。
見る人によって、必要な情報はまったく違います。
全員に対応しようとすると、どれにも使われないものになります。
「データを見える化する」は目的になりません。
その画面を見て、次に何を決めるのかまで考えてください。
判断につながらない数字は、載せる必要がありません。
網羅性を求めると、情報量が多すぎて誰も見なくなります。
最初は3〜5個の指標に絞ってください。
足りなければ後から追加できます。
逆に、一度載せたものを減らすのは心理的に難しくなります。

操作の前に、2つの用語を押さえておくと理解が早くなります。
データを分類するための項目です。
「どの切り口で見るか」を決めるものです。
集計される数値そのものです。
ディメンションで分類し、指標で数える。
この組み合わせが、すべてのグラフの基本になります。
「チャネル別(ディメンション)のキーイベント数(指標)」のように考えてください。

まず、表示したいデータを接続します。
GA4、Search Console、Google広告は標準で接続できます。
アカウントを選択するだけで完了します。
スプレッドシートも接続できます。
手入力のデータや、他のツールからエクスポートした数字を扱う場合に使います。
目的に応じて、形式を選びます。
数字を1つだけ大きく表示します。
「今月の問い合わせ件数」のように、まず目に入れたい指標に使います。
前期間との比較を併記すると、増減が一目で分かります。
推移を見るためのグラフです。
月別のセッション数、週別の問い合わせ件数など。
単月の数字より、推移のほうが判断に使えます。
項目ごとの数字を並べます。
チャネル別、ページ別、キャンペーン別。
どこが良くてどこが悪いかを比較する場面で使います。
実務では、この形式を最も多く使うことになります。
構成比を見る場合に使います。
ただし、項目が多いと読み取りにくくなります。
3〜5項目程度までにしてください。
見る人が自分で条件を絞れるようにします。
これがあると、1つの画面で複数の視点を確認できます。
ただし、置きすぎると操作が複雑になります。
期間と、あと1〜2個で十分です。
単月の数字だけでは、良し悪しを判断できません。
前月比、前年同月比のいずれかを表示してください。
季節変動のある業種では、前年同月比のほうが実態に近くなります。
あわせて読みたい:GA4レポートの作り方|見るべき指標と定点観測の始め方
作ることより、使われ続けることが難しい
誰が、何を判断するために見るのか。
そこが定まっていないダッシュボードは、1か月で使われなくなります。
LUPINAは設計からご一緒します。
ご相談は無料です。しつこい営業は行いません。

画面を開いた瞬間に見える範囲に、最も重要な数字を配置します。
スクロールしないと見えない場所は、見られない前提で考えてください。
広告の数字、自然検索の数字、コンバージョンの数字。
種類ごとにブロックを分けると、見る人が迷いません。
色を意味なく使い分けると、かえって読みにくくなります。
「良い状態は青、注意が必要なものは赤」のように、色に意味を持たせてください。
詰め込むほど情報量は増えますが、読み取りにくくなります。
グラフとグラフの間に余白を設けるだけで、見やすさが変わります。

ダッシュボードは、作った後が本番です。
「必要なときに見る」では、見られなくなります。
月初に確認する、週次の定例で開く。
カレンダーに入れてください。
ダッシュボードは、数字しか表示しません。
その月に何をしたかは、別に記録する必要があります。
数字の変化と施策が並んでいないと、原因が推測できません。
スプレッドシートに1行ずつ書き足すだけで構いません。
事業の段階が変われば、見るべき数字も変わります。
四半期ごとに、いま載せている指標が判断に使えているかを確認してください。
見ていない数字は、削ってください。
数字が突然ゼロになった、極端に増えた。
こうした変化は、施策の効果ではなく計測の不具合であることがあります。
定期的に見ていれば、早い段階で気づけます。

最も多い失敗です。
網羅性を求めた結果、どこを見ればいいか分からなくなります。
指標を絞ってください。
完成度を上げることに時間をかけ、運用が始まらない。
最初は簡素な形で作り、使いながら調整するほうが定着します。
自分だけが理解できる画面は、共有しても使われません。
数字の意味が伝わるよう、必要に応じて説明を添えてください。
可視化を作り込んでも、元のデータが正しく取れていなければ意味がありません。
GA4のキーイベント設定が済んでいるか。
広告の計測が正しく動いているか。
まずここを確認してください。
あわせて読みたい:GA4のコンバージョン設定|キーイベントの考え方と設定手順

Looker Studioは、複数のデータを1画面にまとめ、レポート作成の手間を減らすツールです。
ただし、作ること自体が目的ではありません。
誰が見て、何を判断するのか。
これが決まっていないダッシュボードは、いずれ使われなくなります。
指標は3〜5個に絞り、見るタイミングを決める。
この2つを守るだけで、定着する確率は大きく変わります。
まずはGA4と接続し、チャネル別のセッション数とキーイベント数だけを表示する画面を作ってみてください。
そこから必要に応じて足していくほうが、続きます。
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