CPAが上がってきた。
けれど、何が原因なのか分からない。
この状態で思いつきの対策を打つと、一時的に良くなっても元に戻ります。
この記事では、CPA悪化の原因を切り分ける方法から、CPCとCVRそれぞれの改善策、そして目標値の決め方までを整理します。

CPAは「Cost Per Acquisition」の略で、1件の成果を得るためにかかった広告費を示します。
CPA = 広告費 ÷ コンバージョン数
広告費10万円でコンバージョンが10件なら、CPAは1万円です。
CPAは、次の形にも書き換えられます。
CPA = CPC(クリック単価)÷ CVR(コンバージョン率)
この式が重要です。
CPAが悪化しているとき、原因はCPCの上昇かCVRの低下のどちらかです。
まずどちらが動いているかを確認する。
これが改善の出発点になります。

管理画面で、次の指標を月次または週次で並べてください。
どの指標が、いつから変化したのか。
これが分かると、原因の範囲が絞れます。
考えられる原因は3つです。
品質スコアの低下
広告の関連性やLPの利便性が評価されなくなると、同じ表示位置を取るのにより多くの費用が必要になります。
競合の増加
同じキーワードに入札する企業が増えると、オークションの単価が上がります。
時期的な要因
業界の繁忙期や年末年始など、需要が集中する時期は単価が上がります。
3つ目は自社ではコントロールできません。
前年同期と比較して、季節要因かどうかを判断してください。
こちらのほうが、自社で改善できる余地があります。
最後の項目は見落とされやすい点です。
CVRの低下が、LPではなく流入の質に原因があるケースは少なくありません。
検索語句レポートを確認してください。
原因を特定する際、次の2つを混同しないでください。
サイトを改修した直後にCPAが悪化したなら、内部要因の可能性が高くなります。
この切り分けができていないと、対策が的外れになります。
あわせて読みたい:リスティング広告の費用対効果|指標の使い分けと改善の実践

品質スコアは、次の3要素から評価されます。
スコアが上がると、同じ順位をより低い単価で取れるようになります。
つまり、広告文とLPを整えることが、そのまま費用の削減につながります。
1つの広告グループに関連性の低いキーワードが混在していると、広告文がどれとも噛み合わなくなります。
意味の近いキーワードごとにグループを分け、それぞれに専用の広告文を用意してください。
手間はかかりますが、関連性の評価が上がります。
「税理士」のような単一語は、競合が多く単価も高くなります。
「税理士 相続 相談 東京」のように語を重ねると、競合が減り単価が下がります。
検索数は少なくなりますが、意図が明確な分、成果につながりやすくなります。
自動入札を使っている場合でも、クリック単価の上限を設定できます。
ただし厳しく設定しすぎると、機械学習が機能しなくなります。
広告が表示されなくなり、データも溜まらないという状態になりかねません。
様子を見ながら調整してください。

最も即効性のある施策です。
クリックは多いのにコンバージョンがゼロのキーワードは、費用だけがかかっています。
一定期間データを見て、成果が出ていないものは停止するか、入札を下げてください。
検索語句レポートで、意図しない検索を確認します。
情報収集目的の語や、自社が対応していないサービス名などを除外してください。
この作業を定期的に行うかどうかで、無駄な費用が大きく変わります。
クリック後の離脱を減らします。
あわせて読みたい:LP改善チェックリスト|点検すべき6領域と進め方
ここが最も改善効果の出やすい場所です。
すでに関心を持った人が、最後の段階で離脱しています。
広告の設定をいくら調整しても、フォームで離脱していれば成果は増えません。
地域、時間帯、デバイス、年齢層。
データを見て、成果が出ていないセグメントへの配信を抑えると、CPAは改善します。
広告の中だけで解決しないことがあります
CVRの低下は、LPやフォームに原因があることが少なくありません。
LUPINAは広告とサイトの両方を見て改善します。
ご相談は無料です。しつこい営業は行いません。
ここを飛ばして改善に着手すると、判断基準がないまま作業することになります。
先に押さえておきたい点です。
CPAを極端に下げると、獲得できる件数も減ります。
CPA 5,000円で月3件より、CPA 15,000円で月20件のほうが、事業としては望ましいことがあります。
目的は利益であって、CPAの数字そのものではありません。
まず「これ以上かけると赤字になる」という線を出します。
次の要素から計算します。
BtoBの場合、問い合わせがそのまま売上になりません。
商談化率と受注率を掛け合わせて逆算してください。
問い合わせ10件のうち3件が商談になり、そのうち1件が受注するなら、受注1件あたり問い合わせ10件が必要です。
継続的な取引が発生する商材であれば、初回の売上だけで判断しないでください。
1社と何年取引が続くか、その間の総額はいくらか。
LTV(顧客生涯価値)を基準にすると、許容できるCPAは大きく変わります。
上限CPAが分かったら、そこから利益を確保できる水準を目標に設定します。
上限ぎりぎりを目標にすると、少しの変動で赤字になります。
余裕を持たせてください。

自動入札を使う場合、アカウントの構造が成果を左右します。
キャンペーンを細かく分けすぎると、それぞれのデータ量が不足して機械学習が働きません。
逆にまとめすぎると、予算配分の制御ができなくなります。
コンバージョンが十分に溜まる単位でまとめるのが基本です。
事業の段階によって、配分は変わります。
認知を広げたい時期と、獲得を強化したい時期では、優先するキャンペーンが違います。
四半期ごとに見直してください。
広告プラットフォーム側で、不正なクリックを検出して除外する仕組みが動いています。
そのうえで、配信先のレポートを確認し、明らかに関係のないサイトへの表示があれば除外設定を行ってください。
数字と一緒に、その期間に何をしたかを残してください。
これがないと、CPAが動いたときに原因を特定できません。

キーワードもLPも入札も一度に変えると、何が効いたか分かりません。
一箇所ずつ変えて、推移を見てください。
数日の変動で結論を出さないでください。
特にBtoBは検討期間が長く、施策の効果が数字に出るまで時間がかかります。
繰り返しになりますが、ここが最も重要です。
CPAが下がっても、商談にならない問い合わせが増えているだけかもしれません。
商談化率と受注率まで追ってください。

CPA改善で最初にやるべきは、原因の切り分けです。
CPCが上がっているのか、CVRが下がっているのか。
これを確認せずに施策を打つと、効かない場所に労力を使うことになります。
そして、CPAを下げること自体が目的ではありません。
利益が出る範囲で、獲得件数を最大化することが目的です。
まずは過去3か月のCPC、CVR、CPAを並べて、どの指標が動いたかを確認してみてください。
そこが改善の起点になります。
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