広告の成果が伸び悩んでいる。
新しいクリエイティブを作っても、良くなったのか悪くなったのか分からない。
この状態は、改善の手順が決まっていないことが原因です。
この記事では、広告クリエイティブをPDCAで改善する具体的な進め方を、各段階に分けて整理します。
広告運用では、入札や配信設定の多くが自動化されています。
機械学習が過去のデータをもとに最適化を進めるため、運用者が手を入れる余地は以前より狭くなりました。
その一方で、何を訴求するか、どう見せるかは自動化されません。
クリエイティブが、運用者の判断が最も効く領域として残っています。
問題は、改善の進め方です。
「なんとなく良さそう」で変更を重ねると、成果が上下しても原因が分かりません。
結果として、成功パターンが蓄積されない状態になります。
仮説を立て、検証し、結果から学ぶ。
この手順を踏むことで、改善が再現できるようになります。

最初の段階が最も重要です。
ここが曖昧だと、以降の工程がすべて無駄になります。
「認知を広げたい」「問い合わせを増やしたい」では、成果を判断できません。
「3か月で資料請求を◯件」「CPAを◯円以下に」のように、数字と期限で設定してください。
目標が決まると、どのクリエイティブが良いかの判断基準も決まります。
ターゲットは、属性だけでなく状況まで想像してください。
3つ目が特に重要です。
その不安に答える訴求が、最も反応を得やすくなります。
競合と何が違うのか。
ここが曖昧なまま作ると、どこにでもある広告になります。
自社、顧客、競合の3つの視点から整理してください。
2つ目は、既存顧客に直接聞くのが最も確実です。
社内で想像するより、実際の言葉のほうが訴求として機能します。
検証するには、比較対象が必要です。
1案に絞り込まず、切り口の違う案を複数用意してください。
ただし、最初から大量に作らないでください。
3〜5パターン程度から始め、結果を見て追加するほうが効率的です。
ターゲットがどこにいるか、どんな状態で見るか。
スクロール中に流し見される面と、検索意図を持って見る面では、必要なクリエイティブが違います。
媒体を決めてから、その面に合った形式を選んでください。
あわせて読みたい:BtoBのMeta広告|有効な場面と設計のポイント

複数のクリエイティブを比較するには、それぞれに十分な配信量が必要です。
条件を細かく重ねると配信量が確保できず、差が出ているのか偶然なのか判断できません。
検証段階では、広めに設定してください。
これが検証の前提です。
キャッチコピーと画像を同時に変えると、どちらが効いたのか分かりません。
一度の検証で変えるのは1つです。
比較する広告同士で、次を同一にしてください。
条件が違うと、クリエイティブの差なのか設定の差なのか分かりません。
配信開始直後は、機械学習が最適化を進めている段階です。
数日で判断せず、一定期間データを溜めてください。
コンバージョンが少ない商材の場合、統計的に意味のある差が出るまで時間がかかります。
焦って結論を出すと、誤った判断を次に引き継ぐことになります。
成果の出ない広告を配信し続けると、予算が無駄になります。
着手前に、停止の条件を決めておいてください。
基準がないと、判断が感覚的になります。

クリック率だけを見ても、成果につながっているかは分かりません。
この3つを並べると、どこに課題があるかが見えます。
数字の組み合わせから、状況を読み取れます。
1つ目は最も多いパターンです。
クリエイティブではなく、LPに原因があります。
あわせて読みたい:LP改善チェックリスト|点検すべき6領域と進め方
BtoBの場合、問い合わせ件数だけでは判断できません。
CPAが低いクリエイティブでも、商談にならない問い合わせばかりなら意味がありません。
営業の記録と突き合わせて、どのクリエイティブ経由の問い合わせが商談になっているかを確認してください。
クリックが50件、コンバージョンが1件。
これを「CVR 2%」と評価するのは危険です。
たまたま1件だっただけかもしれません。
母数が小さい場合は、実数の推移で見てください。
結果だけでなく、次も記録してください。
2つ目が重要です。
仮説が記録されていないと、後から見ても学びが取り出せません。
スプレッドシート1枚で十分です。

ある訴求が反応を得たなら、その方向性は維持してください。
そのうえで、表現の細部を変えて検証を続けます。
成功要素を捨てて全面的に作り直すと、積み上げが失われます。
同じ訴求でも、形式を変えると結果が変わることがあります。
静止画で頭打ちなら、動画や複数画像の形式を試す。
ただし、これも一度に1つずつです。
同じクリエイティブを長く配信すると、反応は落ちていきます。
見慣れられること、競合の動き、市場の変化。
原因は複数あります。
このとき、バリエーションを増やすだけで対処しようとすると限界が来ます。
訴求軸そのものを見直す時期かもしれません。
ここまで戻る判断も、改善のうちです。
成果の出たクリエイティブは、他でも試す価値があります。
ただし、媒体や面の特性は異なります。
そのまま流用せず、調整を加えて検証してください。

クリック率を上げるだけなら、煽る表現を使えば一時的に達成できます。
ただし、内容が伴わなければ離脱され、企業の印象も損なわれます。
特にBtoBでは、担当者個人の心証が商談に影響します。
広告で伝えた内容と、実際の製品やサービスが一致しているか。
誇張した表現は、短期的な数字を作れても、長期的には信頼を失います。
色、フォント、言葉遣い。
広告ごとに印象が違うと、同じ会社だと認識されません。
検証で変えるのは訴求や表現であって、ブランドの軸ではありません。

広告クリエイティブの改善で最も大切なのは、何を検証しているかを明確にすることです。
変える要素を1つに絞り、条件を揃え、十分な期間データを取る。
この手順を守ることで、結果から学びが取り出せます。
また、CTRやCPAだけで判断しないでください。
BtoBでは、商談につながっているかまで追う必要があります。
まずは現在配信中のクリエイティブについて、CTRとCVRを並べてみてください。
その組み合わせが、次に何を変えるべきかを教えてくれます。
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